黒猫ブログ

ドラゴンプロフェットがサービス終了いたしましたのでブログ名を変えて載せてゆきます。

第一章【出会い・時雨】

 あれは・・・いつだ? 覚えていない。 ただ、分かるのは出会いは唐突だった。

俺と父はアーティシアに向かう前にスカイハイマーの隊長に「プーサのペイオア農場に居るギガドラゴンナイトに渡し物があるから届けてくれ。」と雑用を言い渡され向かった。

父は、流れの傭兵だが言われたことはきっちりこなすタイプの人だ。 文句も言わずにラーダスのアンダワルド港から飛行船でウォーバードンに向かった。

そこから、盗賊に困っていた旅商人を護衛しながらケート峠からカパックへ向かうときだった。

そこで、俺は初めて運命の相棒というものに出会った。

アイツはあの時、カパックの近くで悪さをしている盗賊に襲われた仲間を果敢にも一人で守っていたんだ。それを見た時、ドラゴン嫌いの俺が助けたいと思った瞬間だった。

あの時俺は、何をしたのか覚えてない・・・夢中だったのかもしれない。

ただ、父が言うには「あの時のお前は何かに導かれるようにそのドラゴンを助けに入っていた。」と言っていた。

まぁ、覚えていないことを言われても分からないわけで・・・その後、俺は助けたそいつが怪我をしてることに気づいて簡単だが手当てをした。

野生のドラゴンはある程度の菌には免疫がある。だから、重症じゃない限りはほっといても死にはしない。

でも、なぜだかその時は手当てをした。そしたら、そいつは俺と父さんの目的地であるペイオア農場まで後ろをついて来たんだ。

追い払っても一旦は離れるがまたすぐ近づいてくるを繰り返しながらついてきた。

そうこうして居るうちに父が思わぬ言葉を言った。

「黒狼、普通最初なら人に慣れているドラゴンで契約の方法を教えるが、あいつはお前が気に入ったらしい・・・私の息子だ、最初から野生でも大丈夫だろう。乗ってみなさい。」

その言葉に、最初は父は何を言っているんだ?と思ってしまった。だが、そこは逆らう気にもなれないし、いつまでも野生のままついてこられるのも嫌だったから俺は頷きロックプテロのそいつに近づいた。

やはり、野生だけあって最初はまた追い払われると思ったらしく離れようとした。

だが、それよりも先に俺がアイツの背中に飛び乗り初めての契約にチャレンジした。

慣れているドラゴンで練習した奴なら簡単に仲間にできるだろうが俺はそうはいかない。

他の奴よりかなり長い時間格闘したがプーサ大陸の日が傾き始めたころにやっとそいつも観念したらしく俺の契約に応じてくれた。

疲れ果てた俺とそいつに父が歩み寄り最後はいつだったか忘れたくらい久しぶりに頭を撫でられた。そして、「良くやった。やはり、私の息子だ。」といってギガドラゴンナイトの所へ歩いていった。

久々に撫でられた頭を片手で抑えながら空いている手でそいつの頭をありがとうの意味を込めて撫でてやった。そいつは、嬉しそうに眼を細めてから小さく鳴き、俺を乗せたまま父とギガドラゴンナイトの所へ歩いていき俺を下してくれた。

俺は、まだ16だ父とギガドラゴンナイトの話の内容なんてあんまり理解できない。だから、俺の家の風習でドラゴンに名前を付けることにした。

俺はそいつを眺めながら何かいいか考えていた、その時だった突然雨が降った。

普通ドラゴンは水生以外は雨に濡れるのを嫌がるのにそいつははしゃいでた・・・だから、その姿を見て【時雨】・・・・そう名付けた。

時雨は、本当に負けず嫌いで勇敢でいて遊び好きだった。

まぁ・・・いつもは、めんどくさがりな俺もなぜか時雨との遊びには付き合えた・・・相棒だったからだろうか・・・良く分かっていない。

時雨と俺は、俺が成人し時雨が年老いて野生に帰りたがるようになるまで最高のパートナーしての生活が続いた。

俺は、ドラゴンを束縛しない。

自分の本来居たい場所に居たせたいし、帰るべき場所があるならそこへ帰らせたい・・・ただそれだけ。

 

 

 

誰だって「こいつが最高のパートナーだ!」って思ったら他のドラゴンなんて必要ないと思う。だから、俺も時雨との別れが来るまでは他のドラゴンを仲間にしなかった。

あいつだけ・・・時雨だけがいれば、俺の戦いは成り立ったから・・・・。

だが、時雨は出会った時に既にあと少しで年老いる年齢だった。

それが、ちょうど俺の成人と重なった。

別れは悲しかった・・・でも、あいつは最後に最高のプレゼントを残してくれた。

成人祝いに、ドラゴンの卵を1つ選んで自分のものにできた時があった。

俺は、時雨に選ばせた・・・その卵が、今後長い付き合いになる奴だったとはその時は思わなかった。

 

 

 

 

そう、時雨は別れの最後に・・・・・・・・珍しいドラゴン・・・・バトルドラゴンのトワイライトが生まれる卵を選んだんだ・・・。

今はもう・・・会えないが・・・あの時言いたかった言葉を今言おう・・・・・。

 

 

 

「時雨、短い4年間だったがありがとう。俺は、お前の残したものを大切にし続ける。」

                         

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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さぁ、今回もなんかおかしなところ気になりますがスルーしていきますよお~。

今回は、長年付き合ったロックプテロの時雨との出会いを物語風にねw

次回は・・・頑張って黄昏とのなれそめ書きますぞぉ~。